【PHP8.x】nextSiblingプロパティの使い方

nextSiblingプロパティの使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。

作成日: 2025年09月11日更新日: 2025年11月02日

基本的な使い方

nextSiblingプロパティは、Dom\Documentクラスに属し、DOMツリーにおいて現在のノードの次に位置する兄弟ノードを保持するプロパティです。このプロパティは通常、HTMLやXMLドキュメント内の要素（Elementノードなど）が複数並んでいる場合に、あるノードの直後に続く兄弟ノードを取得するために使用されます。

しかし、Dom\Documentオブジェクトは、ドキュメント全体の最上位（ルート）に位置する特別なノードです。DOMツリーの構造上、ドキュメントオブジェクト自体には親ノードが存在せず、また他の兄弟ノードと並列に配置されることもありません。そのため、Dom\Documentクラスのインスタンスに対してnextSiblingプロパティにアクセスしても、常にnullが返されます。

このnullという結果は、プログラムのエラーを示すものではなく、ドキュメントオブジェクトが兄弟ノードを持たないというDOMの仕様に基づく正常な振る舞いです。nextSiblingプロパティは、Elementノードのように、実際に兄弟関係を持つ可能性のある他の種類のノードに対して利用する際に意味を持ちます。Dom\Documentオブジェクトを扱う際は、このプロパティが常にnullを返すという特性を理解しておくことが、正確なDOM操作の基本となります。

構文(syntax)


1<?php
2$document = new Dom\Document();
3$nextSiblingNode = $document->nextSibling;
4?>

引数(parameters)

引数なし

引数はありません

戻り値(return)

Dom\Node|null

このプロパティは、現在のノードの直後に続く兄弟ノード、または兄弟ノードが存在しない場合は null を返します。

サンプルコード

PHP DOM nextSibling で次の兄弟ノードを取得する


1<?php
2
3// DomDocument を作成
4$dom = new DOMDocument();
5
6// HTML をロード
7$dom->loadHTML('<html><body><h1>Hello, world!</h1><p>This is a paragraph.</p></body></html>');
8
9// h1 要素を取得
10$h1 = $dom->getElementsByTagName('h1')->item(0);
11
12// h1 要素の次の兄弟ノードを取得
13$nextSibling = $h1->nextSibling;
14
15// 次の兄弟ノードが存在するか確認
16if ($nextSibling !== null) {
17    // 次の兄弟ノードが要素ノードであるか確認
18    if ($nextSibling->nodeType === XML_ELEMENT_NODE) {
19        // 次の兄弟ノードの名前を表示
20        echo "次の兄弟ノードの名前: " . $nextSibling->nodeName . PHP_EOL;
21    } else {
22        echo "次の兄弟ノードは要素ノードではありません。" . PHP_EOL;
23    }
24} else {
25    echo "次の兄弟ノードは存在しません。" . PHP_EOL;
26}
27
28?>

PHPのDom\DocumentクラスにおけるnextSiblingプロパティは、あるノードの直後の兄弟ノードを取得するために使用します。このサンプルコードでは、まずDOMDocumentオブジェクトを作成し、loadHTML()メソッドを使ってHTMLドキュメントを読み込んでいます。

次に、getElementsByTagName('h1')でh1要素を取得し、item(0)で最初のh1要素を$h1変数に格納しています。そして、$h1->nextSiblingでh1要素の直後の兄弟ノードを取得し、$nextSibling変数に格納します。

nextSiblingプロパティは、直後の兄弟ノードが存在しない場合nullを返します。そのため、if ($nextSibling !== null)で兄弟ノードが存在するかどうかを確認しています。さらに、$nextSibling->nodeType === XML_ELEMENT_NODEで、取得した兄弟ノードが要素ノードであるかどうかを確認しています。要素ノードであれば、$nextSibling->nodeNameでそのノードの名前（タグ名）を表示します。兄弟ノードが存在しない場合や、要素ノードでない場合は、それぞれのメッセージを表示します。

このようにnextSiblingプロパティを使用することで、DOMツリー構造を辿り、特定の要素の隣接するノードを効率的に取得することができます。nextSiblingは読み取り専用のプロパティであり、値を設定することはできません。

nextSiblingは、指定したノードの直後の兄弟ノードを取得します。兄弟ノードが存在しない場合、nullを返します。loadHTMLで読み込んだ場合、空白や改行もテキストノードとして扱われるため、要素ノードを期待していてもテキストノードが返ってくることがあります。nodeTypeでノードの種類をチェックすることで、意図しないノードを処理するのを防ぐことができます。要素ノードかどうかを確認する場合は、XML_ELEMENT_NODEを使用します。nextSiblingの結果はDom\Node型またはnullなので、利用する前にnullチェックを行うことが重要です。