【PHP8.x】nextSiblingプロパティの使い方

nextSiblingプロパティの使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。

作成日: 2025年09月11日更新日: 2025年12月03日

基本的な使い方

nextSiblingプロパティは、Dom\DocumentTypeクラスに属しており、現在のノードの直後にある兄弟ノードを保持するプロパティです。Dom\DocumentTypeは、HTMLやXMLドキュメントの冒頭に記述される<!DOCTYPE html>のようなドキュメントタイプ宣言を表すノードであり、通常、ドキュメントツリーの最上位に位置します。

このnextSiblingプロパティは、現在のDom\DocumentTypeノードと同じ親ノードを持つ、次に位置するノードへの参照を返します。PHPのDOM拡張機能では、DOMツリー内のノードは親子関係や兄弟関係によって構成されており、このプロパティはDOMツリーを順方向に走査するために利用されます。Dom\DocumentTypeノードの親ノードは、通常、ドキュメント全体を表すDom\Documentオブジェクトです。したがって、nextSiblingプロパティが返すノードは、通常、ドキュメントのルート要素である<html>タグのようなDom\Elementオブジェクトや、ドキュメントタイプ宣言とルート要素の間に存在するコメントノード（Dom\Commentオブジェクト）などになります。

もし、現在のDom\DocumentTypeノードの直後に兄弟ノードが存在しない場合、このプロパティはnullを返します。これは、ドキュメントの構造が非常に単純である場合や、Dom\DocumentTypeがドキュメント内の最後のノードである場合に発生する可能性があります。このnextSiblingプロパティを使用することで、DOMツリー内の特定のノードから次のノードへと順番にアクセスし、ドキュメント全体の構造をたどったり、特定の情報を抽出したりする操作が効率的に行えます。開発者はこれを利用して、ドキュメントのコンテンツを解析・操作することが可能です。

構文(syntax)


1<?php
2$document = new DOMDocument();
3$document->loadHTML('<!DOCTYPE html><html><body></body></html>');
4
5$documentType = $document->doctype;
6
7$nextSiblingNode = $documentType->nextSibling;
8?>

引数(parameters)

引数なし

引数はありません

戻り値(return)

?Dom\Node

現在のノードの次の兄弟ノードを返します。兄弟ノードが存在しない場合は null が返されます。

サンプルコード

PHP DOM DOCTYPEの次の兄弟ノードを取得する


1<?php
2
3/**
4 * Dom\DocumentType::nextSibling プロパティの使用例を示します。
5 * このプロパティは、あるノードの次の兄弟ノードを返します。
6 * Dom\DocumentType は、HTMLやXML文書のDOCTYPE宣言を表すノードです。
7 * 通常、HTML ドキュメントでは DOCTYPE ノードの次の兄弟は <html> 要素になります。
8 */
9function demonstrateDomDocumentTypeNextSibling(): void
10{
11    // HTML ドキュメント文字列を定義します。
12    // ここでは DOCTYPE 宣言とそれに続く <html> 要素が含まれています。
13    $html = '<!DOCTYPE html>
14<html>
15<head>
16    <title>サンプルページ</title>
17</head>
18<body>
19    <h1>DOM操作のデモンストレーション</h1>
20    <p>DOCTYPEの次の兄弟ノードを確認します。</p>
21</body>
22</html>';
23
24    // Dom\Document クラスの新しいインスタンスを作成します。
25    // PHP 8ではDom\Document名前空間を使用します。
26    $document = new Dom\Document();
27
28    // 定義したHTML文字列を Dom\Document オブジェクトにロードします。
29    // これにより、HTMLがパースされ、内部的にDOMツリーが構築されます。
30    $document->loadHTML($html);
31
32    // ドキュメントから DOCTYPE ノードを取得します。
33    // $document->doctype プロパティは Dom\DocumentType オブジェクトを返します。
34    $doctypeNode = $document->doctype;
35
36    if ($doctypeNode instanceof Dom\DocumentType) {
37        echo "DOCTYPE ノードが見つかりました。\n";
38        echo "ノード名: " . $doctypeNode->nodeName . "\n";
39        echo "パブリックID: " . $doctypeNode->publicId . "\n";
40        echo "システムID: " . $doctypeNode->systemId . "\n";
41
42        echo "\n----------------------------------------\n";
43
44        // DOCTYPE ノードの次の兄弟ノードを取得します。
45        // nextSibling は Dom\Node または null を返します。
46        $nextSiblingNode = $doctypeNode->nextSibling;
47
48        if ($nextSiblingNode !== null) {
49            echo "DOCTYPE ノードの次の兄弟ノードが見つかりました。\n";
50            echo "ノード名: " . $nextSiblingNode->nodeName . "\n";
51            echo "ノードタイプ: " . $nextSiblingNode->nodeType . " (1: 要素ノード, 3: テキストノードなど)\n";
52
53            // 次の兄弟ノードが Dom\Element (HTML要素) であれば、そのタグ名を表示します。
54            if ($nextSiblingNode instanceof Dom\Element) {
55                echo "タグ名: " . $nextSiblingNode->tagName . "\n";
56            }
57        } else {
58            echo "DOCTYPE ノードの次の兄弟ノードは見つかりませんでした。\n";
59        }
60    } else {
61        echo "DOCTYPE ノードが見つかりませんでした。\n";
62        echo "HTML文字列に '<!DOCTYPE html>' のようなDOCTYPE宣言が含まれているか確認してください。\n";
63    }
64}
65
66// 定義した関数を実行し、Dom\DocumentType::nextSibling の動作を確認します。
67demonstrateDomDocumentTypeNextSibling();
68

PHPのDom\DocumentType::nextSiblingプロパティは、DOMツリーにおいて、あるノードの直後に位置する兄弟ノードを取得するために使用されます。Dom\DocumentTypeクラスは、HTMLやXMLドキュメントのDOCTYPE宣言（例: <!DOCTYPE html>)を表すノードです。このプロパティに引数はなく、戻り値として?Dom\Nodeを返します。これは、次の兄弟ノードが存在すればDom\Nodeオブジェクトを、存在しなければnullを返すことを意味します。

提供されたサンプルコードでは、HTML文字列をDom\Documentオブジェクトにロードし、DOMツリーを構築しています。その中で$document->doctypeプロパティを利用してDOCTYPEノードを取得し、さらに$doctypeNode->nextSiblingプロパティを用いて、そのDOCTYPEノードの直後にある兄弟ノードを取得しています。典型的なHTMLドキュメントの場合、DOCTYPE宣言の直後の兄弟ノードは<html>要素となるため、このプロパティは<html>要素を表すDom\Elementオブジェクトを返します。この機能は、ドキュメントの構造をプログラムで確認したり、特定のノードに関連する他のノードにアクセスしたりする際に非常に役立ちます。

このサンプルコードは、Dom\DocumentType::nextSiblingプロパティが、DOCTYPE宣言ノードの直後の兄弟ノード（通常は<html>要素）を取得する動作を示しています。nextSiblingはノードが見つからない場合にnullを返すため、アクセスする前に必ずnullチェックを行ってください。PHP 8以降では、DOM関連のクラスはDom\名前空間を使用することに注意が必要です。取得したノードがどのような種類か（要素、テキストなど）はinstanceof演算子で確認し、その型に応じたプロパティ（例: Dom\ElementのtagName）にアクセスするようにしましょう。HTMLに正しいDOCTYPE宣言が含まれていない場合、$document->doctype自体がnullになることがありますので、その点も確認が必要です。

PHP DOM DOCTYPEのnextSiblingを取得する


1<?php
2
3declare(strict_types=1);
4
5/**
6 * Dom\DocumentTypeのnextSiblingプロパティの使用例を示します。
7 *
8 * この関数は、DOCTYPE宣言を持つHTML文字列を解析し、
9 * DOCTYPE宣言の直後にあるノード（兄弟ノード）を取得して、そのノード名を出力します。
10 */
11function demonstrateDomDocumentTypeNextSibling(): void
12{
13    // DOCTYPE宣言と、その兄弟要素となる<html>要素を含むHTML文字列を定義します。
14    $html = <<<HTML
15<!DOCTYPE html>
16<html>
17<head>
18    <title>DOMDocumentType::nextSibling のサンプル</title>
19</head>
20<body>
21    <p>こんにちは、世界！</p>
22</body>
23</html>
24HTML;
25
26    // DOMDocumentオブジェクトをインスタンス化します。
27    $doc = new DOMDocument();
28
29    // 定義したHTML文字列を読み込みます。
30    $doc->loadHTML($html);
31
32    // ドキュメントのDOCTYPE宣言ノード (Dom\DocumentType) を取得します。
33    // このプロパティは、DOCTYPEが存在しない場合は null を返します。
34    $docTypeNode = $doc->doctype;
35
36    if ($docTypeNode instanceof DOMDocumentType) {
37        // nextSiblingプロパティにアクセスして、DOCTYPE宣言の次の兄弟ノードを取得します。
38        // このHTMLの場合、<html>要素のノード (Dom\Element) が取得されます。
39        // 兄弟ノードが存在しない場合は null が返ります。
40        $nextNode = $docTypeNode->nextSibling;
41
42        if ($nextNode instanceof DOMNode) {
43            // 取得した兄弟ノードのノード名を出力します。
44            echo "DOCTYPE宣言の次の兄弟ノードのノード名は '{$nextNode->nodeName}' です。" . PHP_EOL;
45        } else {
46            echo "DOCTYPE宣言の次に兄弟ノードはありません。" . PHP_EOL;
47        }
48    } else {
49        echo "このドキュメントにDOCTYPE宣言は見つかりませんでした。" . PHP_EOL;
50    }
51}
52
53// 関数を実行します。
54demonstrateDomDocumentTypeNextSibling();
55

Dom\DocumentTypeクラスのnextSiblingプロパティは、ドキュメント内のDOCTYPE宣言ノードの、直後にある兄弟ノードを取得するための読み取り専用プロパティです。

サンプルコードでは、まずDOCTYPE宣言を含むHTML文字列をDOMDocumentオブジェクトに読み込んでいます。次に、$doc->doctypeプロパティを利用してDOCTYPE宣言を表すDom\DocumentTypeオブジェクトを取得します。そして、そのオブジェクトのnextSiblingプロパティにアクセスすることで、DOCTYPE宣言のすぐ隣にあるノードを取得しています。このHTMLの構造上、<!DOCTYPE html>の次には<html>要素が存在するため、<html>要素を表すノードが返されます。

このプロパティに引数はありません。戻り値は、見つかった兄弟ノードを表すDom\Nodeオブジェクトです。もしDOCTYPE宣言の直後に兄弟ノードが存在しない場合はnullが返ります。コードでは、取得したノードがDOMNodeのインスタンスであることを確認した上で、そのnodeNameプロパティ（ノード名）を出力しています。結果として、<html>要素のノード名である「html」が表示されます。

nextSiblingプロパティは、DOCTYPE宣言の直後に兄弟ノードが存在しない場合にnullを返すため、アクセスする際は必ずif文などでnullチェックが必要です。チェックを怠るとエラーの原因となります。また、返されるノードは<html>のような要素ノードだけとは限りません。DOCTYPE宣言と次の要素の間に改行や空白文字があると、それらがテキストノードとして取得される場合があります。意図したノードを確実に操作するには、取得したノードの種類をnodeTypeプロパティで確認することが重要です。nextSiblingを使用する前提として、$doc->doctypeプロパティでDOCTYPE宣言が取得できているかの確認も忘れないようにしましょう。