【PHP8.x】Dom\ProcessingInstruction::__sleep()メソッドの使い方
__sleepメソッドの使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。
基本的な使い方
__sleepメソッドは、オブジェクトがserialize関数によってシリアライズされる直前に、特定の処理を実行するメソッドです。これはPHPにあらかじめ定義されている「マジックメソッド」の一種で、オブジェクトの状態を保存可能な文字列形式に変換する際に自動的に呼び出されます。このメソッドの主な目的は、シリアライズするプロパティを選択することです。具体的には、クラス内で__sleepメソッドを定義すると、serialize関数はそのメソッドの戻り値を参照します。戻り値は、シリアライズ対象としたいプロパティの名前を要素に持つ配列でなければなりません。これにより、データベース接続のリソースなど、保存が不要、あるいは不可能なプロパティを処理対象から除外できます。ただし、Dom\ProcessingInstructionクラスのインスタンスは、ドキュメント全体の構造に依存しているため、シリアライズ自体がサポートされていません。そのため、このクラスのオブジェクトに対してserialize関数を使用しようとすると、__sleepメソッドが実行される前に例外が発生し、処理は失敗します。したがって、このメソッドはクラスの仕様として存在しますが、実用上Dom\ProcessingInstructionオブジェクトで機能することはありません。
構文(syntax)
1public __sleep(): array
引数(parameters)
引数なし
引数はありません
戻り値(return)
array
このメソッドは、オブジェクトをシリアライズ(保存や転送のためにバイト列に変換すること)する際に、どのプロパティを保存するかを指定するための配列を返します。
サンプルコード
PHPで0.5秒スリープする
1<?php 2 3declare(strict_types=1); 4 5/** 6 * 指定した秒数だけプログラムの実行を一時停止するサンプルです。 7 * 8 * 1秒未満の小数でスリープ時間を指定する場合、 9 * 秒単位で指定する sleep() 関数ではなく、 10 * マイクロ秒単位で指定する usleep() 関数を使用します。 11 * (1秒 = 1,000,000マイクロ秒) 12 */ 13function demonstrateMicrosecondSleep(): void 14{ 15 // 待機する秒数 16 $secondsToSleep = 0.5; 17 18 echo '処理を開始します。' . PHP_EOL; 19 echo '現在時刻: ' . date('H:i:s') . PHP_EOL; 20 21 // 開始時刻のタイムスタンプを取得 22 $startTime = microtime(true); 23 24 // 秒数をマイクロ秒に変換 (0.5秒 = 500,000マイクロ秒) 25 $microseconds = (int)($secondsToSleep * 1_000_000); 26 27 // 指定したマイクロ秒数だけプログラムの実行を停止 28 usleep($microseconds); 29 30 // 終了時刻のタイムスタンプを取得 31 $endTime = microtime(true); 32 33 echo "{$secondsToSleep}秒の待機が完了しました。" . PHP_EOL; 34 echo '現在時刻: ' . date('H:i:s') . PHP_EOL; 35 36 // 実際の経過時間を計算して表示 37 $elapsedTime = $endTime - $startTime; 38 echo '実際の経過時間: ' . round($elapsedTime, 4) . '秒' . PHP_EOL; 39} 40 41// サンプル関数を実行 42demonstrateMicrosecondSleep();
このサンプルコードは、PHPでプログラムの実行を0.5秒間だけ一時停止する方法を示しています。PHPには実行を停止させる関数として sleep() がありますが、この関数は引数に整数秒しか指定できません。そのため、0.5秒のような1秒未満の時間を指定する場合には、マイクロ秒単位で時間を指定できる usleep() 関数を使用します。1秒は1,000,000マイクロ秒です。このコードでは、待機したい秒数である0.5に1,000,000を掛けることで、500,000マイクロ秒を算出しています。そして、この値を引数として usleep() 関数に渡すことで、プログラムの実行を正確に0.5秒間停止させています。処理の前後で時刻を取得して実際の経過時間を計算し、意図した通りに動作していることを確認できるようにしています。
__sleepという名前のメソッドは、オブジェクトを保存(シリアライズ)する際に呼ばれる特殊なメソッドであり、プログラムの実行を一時停止する機能とは全く異なります。サンプルコードで使われているusleep()関数が実行を一時停止させる機能です。この2つは名前が似ていますが、役割が違うため混同しないよう注意が必要です。usleep()で0.5秒を指定する場合、引数はマイクロ秒単位のため、500,000と指定します。ただし、OSの処理状況により、実際の待機時間にはわずかな誤差が生じる可能性があります。また、Webサーバー上で安易に実行を停止させると応答性能に影響するため、主にコマンドラインツールなどで利用することが推奨されます。
PHPでミリ秒単位の待機処理を行う
1<?php 2 3/** 4 * 指定されたミリ秒だけプログラムの実行を一時停止します。 5 * 6 * PHPの標準関数 usleep() はマイクロ秒を引数に取るため、 7 * ミリ秒をマイクロ秒に変換して使用します (1ミリ秒 = 1000マイクロ秒)。 8 * 9 * @param int $milliseconds 待機する時間 (ミリ秒単位) 10 */ 11function sleepForMilliseconds(int $milliseconds): void 12{ 13 // 処理開始前の時刻をマイクロ秒まで取得 14 $startTime = microtime(true); 15 echo "処理開始: " . date('H:i:s') . substr((string)$startTime, 10, 4) . PHP_EOL; 16 17 // 待機時間をコンソールに出力 18 echo "{$milliseconds}ミリ秒待機します..." . PHP_EOL; 19 20 // ミリ秒をマイクロ秒に変換 21 $microseconds = $milliseconds * 1000; 22 23 // 指定されたマイクロ秒だけ実行を一時停止 24 usleep($microseconds); 25 26 // 処理終了後の時刻をマイクロ秒まで取得 27 $endTime = microtime(true); 28 echo "処理再開: " . date('H:i:s') . substr((string)$endTime, 10, 4) . PHP_EOL; 29 30 // 実際の経過時間を計算して表示 31 $elapsedTime = ($endTime - $startTime) * 1000; 32 echo "実際の経過時間: " . round($elapsedTime, 2) . "ミリ秒" . PHP_EOL; 33} 34 35// 関数を呼び出し、500ミリ秒 (0.5秒) 待機するサンプルを実行します。 36sleepForMilliseconds(500); 37
このサンプルコードは、PHPで指定したミリ秒(1000分の1秒)単位でプログラムの実行を一時停止する方法を示しています。PHPには秒単位で待機する sleep() 関数や、マイクロ秒(100万分の1秒)単位で待機する usleep() 関数が標準で用意されていますが、ミリ秒単位で直接指定できる関数はありません。
そこで、このコードでは sleepForMilliseconds という独自の関数を定義しています。この関数は、引数として待機したい時間をミリ秒単位の整数で受け取ります。関数内部では、受け取ったミリ秒の値を1000倍してマイクロ秒に変換し、その結果を usleep() 関数に渡すことで、ミリ秒単位での待機を実現しています。この関数は特定の値を返さないため、戻り値の型は void となっています。
コードの最後では sleepForMilliseconds(500) を呼び出し、実際に500ミリ秒(0.5秒)間、処理を停止させています。また、処理の開始時刻と再開時刻、そして実際の経過時間をコンソールに出力することで、意図した時間だけプログラムが正確に停止していることを視覚的に確認できるようになっています。
指定された __sleep はオブジェクトの情報を保存する際に使われる特殊なメソッドであり、プログラムの実行を一時停止する sleep() や usleep() とは名前が似ていますが全く別の機能です。サンプルコードで使われている usleep() はマイクロ秒(100万分の1秒)を引数に取ります。ミリ秒(1000分の1秒)単位で待機させたい場合は、コードのように値を1000倍して渡す必要があります。この単位を間違えると意図通りに動作しないため注意してください。また、秒単位の待機には sleep() 関数も使えます。これらの関数による待機時間はOSの状況により、必ずしも正確な時間になるとは限らず、少し長くなることがあります。