【PHP8.x】C14NFileメソッドの使い方

C14NFileメソッドは、XMLの正規化（Canonicalization）処理を特定のファイルに出力する機能を提供します。このメソッドは、Dom\Commentオブジェクトが表すXMLコメントノード、またはそのコメントノードを含むXMLドキュメントの一部を対象として、XMLの標準化された表現を生成し、指定されたファイルに保存します。XML正規化とは、XML文書の構造的な差異（例えば、属性の順序や空白文字の扱いなど）を吸収し、常に一意の表現に変換するプロセスです。これにより、見た目は同じでも内部表現が異なるXML文書を正確に比較したり、XMLに対するデジタル署名の検証を確実にしたりすることが可能になります。メソッドには、正規化の際にコメントを含めるかどうか、あるいは特定のXPath式に合致するノードのみを対象とするかといったオプションを指定できます。これにより、柔軟かつきめ細やかな正規化処理が実現します。システムエンジニアの観点からは、XMLベースのアプリケーション開発において、データの一貫性を保証したり、改ざん検出やセキュリティ要件を満たすためのXMLデジタル署名を利用したりする際に、このC14NFileメソッドが重要な役割を果たします。処理が成功した場合はtrueを、失敗した場合はfalseを返します。

Copy
1$comment->C14NFile(?string $uri, bool $exclusive = false, bool $withComments = false, ?array $xpath = null, ?array $nsPrefixes = null);

string $uri, bool $exclusive = false, bool $with_comments = false, array $xpath = [], array $ns_prefixes = []

• string $uri: 正規化するXMLドキュメントのURIを指定します。
• bool $exclusive = false: trueの場合、指定されたXPath式に一致する要素のみを正規化します。
• bool $with_comments = false: trueの場合、コメントノードも正規化に含めます。
• array $xpath = []: 正規化の対象を絞り込むためのXPath式の配列を指定します。
• array $ns_prefixes = []: 名前空間のプレフィックスとURIのマッピングを指定する連想配列です。

int|false

このメソッドは、コメントノードのC14N（正規化）されたバイト数を整数で返します。正規化に失敗した場合はfalseを返します。