【PHP8.x】nodeNameプロパティの使い方

nodeNameプロパティの使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。

作成日: 2025年09月11日更新日: 2025年12月01日

基本的な使い方

nodeNameプロパティは、DOMDocumentTypeノードの名前を保持するプロパティです。DOMDocumentTypeは、XML文書のドキュメントタイプ宣言を表すノードであり、DTD（Document Type Definition）への参照や、文書のルート要素の名前などの情報を含んでいます。

このプロパティに格納される値は、ドキュメントタイプ宣言で定義された名前です。例えば、HTML文書の場合、通常は "html" が格納されます。XML文書の場合は、ルート要素名が格納されます。

nodeNameプロパティは読み取り専用であり、値を変更することはできません。ドキュメントタイプ宣言の名前を変更する必要がある場合は、新しいDOMDocumentTypeノードを作成し、既存のノードと置き換える必要があります。

このプロパティは、DOMDocumentTypeノードの重要な情報を提供するものであり、文書構造を解析したり、特定の文書タイプに特化した処理を行う際に利用されます。例えば、HTML文書とXML文書で処理を分岐させる場合や、特定のDTDに準拠しているかどうかを検証する場合などに役立ちます。

システムエンジニアを目指す初心者の方にとって、DOMDocumentTypeノードとそのnodeNameプロパティは、XMLやHTML文書をプログラムで扱う上で基礎となる知識です。これらの概念を理解することで、文書の構造を把握し、必要な情報を効率的に抽出できるようになります。

構文(syntax)


1DOMDocumentType::$nodeName;

引数(parameters)

引数なし

引数はありません

戻り値(return)

string

DOMDocumentType オブジェクトの名前を表す文字列を返します。

サンプルコード

PHP DOMDocument::nodeName を取得する


1<?php
2
3/**
4 * DOMDocumentType::nodeName プロパティの使用例を示します。
5 *
6 * この関数は、HTML ドキュメントをロードし、その DOCTYPE ノードの名前を取得して表示します。
7 * DOM (Document Object Model) の基本的な扱い方を学ぶシステムエンジニアを目指す初心者向けに、
8 * DOCTYPE 情報へのアクセス方法を簡潔に示しています。
9 */
10function demonstrateDomDocumentTypeNodeName(): void
11{
12    // 新しい DOMDocument オブジェクトを作成します。
13    // これは、HTML や XML ドキュメントをプログラムで操作するための基盤となります。
14    $dom = new DOMDocument();
15
16    // サンプル HTML ドキュメントをロードします。
17    // <!DOCTYPE html> は HTML5 の DOCTYPE 宣言であり、
18    // ここから DOMDocumentType オブジェクトが生成されます。
19    $htmlContent = '<!DOCTYPE html><html><head><title>DOM Example</title></head><body>Hello World</body></html>';
20    $dom->loadHTML($htmlContent);
21
22    // ドキュメントの DOCTYPE ノードを取得します。
23    // ドキュメントに DOCTYPE が存在する場合、DOMDocumentType オブジェクトが返されます。
24    // 存在しない場合は null が返されます。
25    $docType = $dom->doctype;
26
27    // DOCTYPE ノードが存在するか確認します。
28    if ($docType instanceof DOMDocumentType) {
29        // DOMDocumentType オブジェクトから nodeName プロパティにアクセスします。
30        // HTML5 の場合、このプロパティは "html" という文字列を返します。
31        $nodeName = $docType->nodeName;
32
33        // 取得した nodeName を出力します。
34        echo "DOCTYPE の nodeName: " . $nodeName . PHP_EOL; // 出力例: "DOCTYPE の nodeName: html"
35    } else {
36        echo "ドキュメントに DOCTYPE ノードが見つかりませんでした。" . PHP_EOL;
37    }
38}
39
40// 関数を実行して、DOMDocumentType::nodeName の動作を確認します。
41demonstrateDomDocumentTypeNodeName();
42

PHP 8のDOM拡張機能に含まれるDOMDocumentType::nodeNameプロパティは、HTMLやXMLドキュメントにおけるDOCTYPE宣言の情報を取得するために用いられます。このプロパティは、ドキュメントのDOCTYPEノードを表すDOMDocumentTypeクラスのインスタンスが持つ特性であり、そのノードの固有名を文字列として提供します。

サンプルコードでは、まず新しいDOMDocumentオブジェクトを作成し、loadHTML()メソッドでHTML5のDOCTYPE宣言を含むサンプルHTMLコンテンツを読み込んでいます。その後、$dom->doctypeプロパティを通じて、このDOCTYPE宣言に対応するDOMDocumentTypeオブジェクトを取得します。このオブジェクトが取得できた場合、$docType->nodeNameにアクセスすることで、DOCTYPEの名前を取得できます。例えば、<!DOCTYPE html>という宣言からは"html"という文字列が戻り値として返されます。

このnodeNameプロパティは引数を必要とせず、常にDOCTYPEノードの名前を表す文字列を返します。これにより、ドキュメントがどの種類のDOCTYPEを使用しているかをプログラム的に識別し、その情報に基づいて処理を分岐させるといった、DOM操作の基本的な一歩として活用することができます。システムエンジニアを目指す初心者にとって、ドキュメント構造の重要な要素であるDOCTYPE情報へ簡潔にアクセスする方法を学ぶ上で非常に役立つでしょう。

DOMDocument::doctypeプロパティは、ドキュメントにDOCTYPE宣言が存在しない場合や無効な場合にnullを返します。そのため、サンプルコードのようにif ($docType instanceof DOMDocumentType)で必ずオブジェクトの存在と型を確認してからnodeNameプロパティにアクセスしてください。このチェックを怠ると、nullに対してプロパティにアクセスしようとしてエラーが発生する可能性があります。また、nodeNameはHTML5の<!DOCTYPE html>宣言の場合に"html"を返しますが、古いHTMLのDOCTYPE宣言では"HTML"のような異なる文字列を返すことがありますので、常に"html"が返るとは限りません。この点を考慮して、取得した値を利用するようにしてください。