【PHP8.x】nextSiblingプロパティの使い方

nextSiblingプロパティの使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。

作成日: 2025年09月11日更新日: 2025年10月28日

基本的な使い方

nextSiblingプロパティは、DOMNodeオブジェクトの次の兄弟ノードを返却するプロパティです。DOM (Document Object Model) におけるノード間の関係性において、あるノードの直後に位置するノードが兄弟ノードとして定義されます。このプロパティを使用することで、DOMツリー構造を辿り、特定のノードから見て次に現れる兄弟ノードにアクセスできます。もし対象となるノードの次に兄弟ノードが存在しない場合、nextSiblingプロパティは null を返します。

このプロパティは読み取り専用であり、値を設定することはできません。DOMツリー構造の変更には、専用のメソッドを使用する必要があります。例えば、insertBeforeメソッドやappendChildメソッドなどを用いてノードの挿入や追加を行うことで、兄弟ノードの関係性を変化させることができます。

nextSiblingプロパティは、XMLやHTMLドキュメントを解析し、特定の要素やテキストノードを操作する際に非常に役立ちます。例えば、ある要素の属性値を変更した後、その次の兄弟要素に対して同様の処理を行う、といった場合に有効です。DOMを操作する際には、parentNodeプロパティやfirstChildプロパティなど、他のノード関係を表すプロパティと組み合わせて使用することで、より複雑な処理を効率的に記述できます。DOMNodeクラスの他のプロパティやメソッドと組み合わせることで、柔軟なドキュメント操作が可能になります。

構文(syntax)


1DOMNode::$nextSibling;

引数(parameters)

引数なし

引数はありません

戻り値(return)

DOMNode|null

DOMNodeクラスのnextSiblingプロパティは、現在ノードの直後の兄弟ノードを返します。直後に兄弟ノードがない場合はnullを返します。

サンプルコード

PHP DOM nextSibling で次の兄弟ノードを取得する


1<?php
2
3// DOMDocumentを生成
4$dom = new DOMDocument();
5
6// サンプルとなるHTMLを読み込む
7$dom->loadHTML('
8<!DOCTYPE html>
9<html>
10<head>
11    <title>Sample</title>
12</head>
13<body>
14    <h1>Heading</h1>
15    <p>Paragraph 1</p>
16    <p>Paragraph 2</p>
17</body>
18</html>
19');
20
21// h1要素を取得
22$heading = $dom->getElementsByTagName('h1')->item(0);
23
24// h1要素の次の兄弟ノードを取得
25$nextSibling = $heading->nextSibling;
26
27// 次の兄弟ノードが存在するか確認
28if ($nextSibling) {
29    // 次の兄弟ノードがテキストノードの場合、さらに次の要素ノードを探す
30    if ($nextSibling->nodeType == XML_TEXT_NODE) {
31      $nextSibling = $nextSibling->nextSibling;
32    }
33
34    // 次の兄弟ノードの名前を表示
35    if ($nextSibling){
36      echo "次の兄弟ノード: " . $nextSibling->nodeName . PHP_EOL; // 出力: 次の兄弟ノード: p
37    } else {
38      echo "次の兄弟ノードは見つかりませんでした。" . PHP_EOL;
39    }
40
41} else {
42    echo "次の兄弟ノードは見つかりませんでした。" . PHP_EOL;
43}
44
45?>

このサンプルコードは、PHPのDOM拡張を使って、DOMNodeオブジェクトのnextSiblingプロパティを利用する方法を示しています。nextSiblingは、あるノードの直後の兄弟ノード（同じ親を持つ次のノード）を取得するために使用されます。戻り値はDOMNodeオブジェクト、または次の兄弟ノードが存在しない場合はnullになります。

まず、DOMDocumentオブジェクトを生成し、loadHTMLメソッドを使ってHTMLドキュメントを読み込みます。次に、getElementsByTagNameメソッドでh1要素を取得し、item(0)で最初のh1要素のDOMNodeオブジェクトを取得します。

$heading->nextSiblingでh1要素の次の兄弟ノードを取得し、変数 $nextSibling に格納します。取得したノードが存在するかどうかをif文で確認します。

DOMでは、要素間の空白もテキストノードとして扱われるため、nextSiblingがテキストノードである場合は、さらにその次の兄弟ノードを取得する必要があります。ここでは、nodeTypeプロパティがXML_TEXT_NODEであるかをチェックし、テキストノードだった場合は再度nextSiblingを呼び出して要素ノードを取得しています。

最後に、次の兄弟ノードが存在する場合は、そのノードの名前（nodeNameプロパティ）を表示します。存在しない場合は、「次の兄弟ノードは見つかりませんでした。」というメッセージを表示します。このコードを実行すると、h1要素の次の兄弟ノードであるp要素の名前が出力されます。

DOMNodeのnextSiblingは、指定したノードの直後の兄弟ノードを返します。兄弟ノードがない場合はnullを返します。 nextSiblingは要素だけでなく、テキストノードやコメントノードも含むすべてのノードを対象とすることに注意が必要です。サンプルコードでは、テキストノード（空白や改行など）を考慮して、XML_TEXT_NODEである場合はさらに次のノードを取得しています。 nodeTypeを確認せずに要素名を取得しようとするとエラーになる可能性があるため、注意が必要です。また、getElementsByTagNameはDOMNodeListを返すため、item(0)で最初の要素を取得する必要があります。要素が存在しない場合、item(0)はnullを返すため、その後の処理でエラーが発生しないように確認が必要です。