【PHP8.x】childNodesプロパティの使い方

childNodesプロパティの使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。

作成日: 2025年09月11日更新日: 2025年10月31日

基本的な使い方

childNodesプロパティは、DOMDocumentFragmentオブジェクトが保持するすべての子ノードのリストを保持するプロパティです。PHPのDOM拡張機能において、DOMDocumentFragmentは、HTMLやXMLドキュメントの一部を一時的に格納するための軽量なコンテナとして機能します。これは、DOMツリーに直接追加されることなく、複数のノードをまとめて操作したり、作成したりする際に非常に便利です。

このchildNodesプロパティにアクセスすることで、DOMDocumentFragment内に含まれる要素ノード、テキストノードなど、あらゆる種類の子ノードを順番に取得できます。返される値はDOMNodeListオブジェクトであり、これは、取得した子ノードのコレクション（リスト）を表します。このDOMNodeListを通して、個々の子ノードにインデックスを使ってアクセスしたり、ループ処理で各ノードを巡回し、その内容を読み取ったり、変更したりすることが可能です。

例えば、Webページに多くの新しいHTML要素を追加したい場合、まずこれらの要素をDOMDocumentFragment内に作成し、それらをchildNodesプロパティで管理します。そして、最後にこのDOMDocumentFragment全体を既存のDOMツリーに一度だけ追加することで、ページの再描画処理を最小限に抑え、パフォーマンスを向上させることができます。これにより、動的なコンテンツの生成と操作を効率的に行えるようになります。

構文(syntax)


1<?php
2$dom = new DOMDocument();
3$fragment = $dom->createDocumentFragment();
4
5// フラグメントにノードを追加
6$fragment->appendChild($dom->createTextNode("サンプルテキスト"));
7$fragment->appendChild($dom->createElement("b", "強調テキスト"));
8
9// DOMDocumentFragmentのchildNodesプロパティにアクセスし、DOMNodeListを取得
10$childNodeList = $fragment->childNodes;
11
12// 取得した子ノードリストの要素数を表示する例
13echo "子ノードの数: " . $childNodeList->length;
14?>

引数(parameters)

引数なし

引数はありません

戻り値(return)

DOMNodeList

DOMDocumentFragmentクラスのchildNodesプロパティは、そのフラグメントに含まれる子ノードのリストをDOMNodeListオブジェクトとして返します。

サンプルコード

PHP DOM childNodes で子ノードを操作する


1<?php
2
3// DOMDocumentFragment を作成
4$doc = new DOMDocument();
5$fragment = $doc->createDocumentFragment();
6
7// フラグメントに子ノードを追加
8$fragment->appendXML('<p>This is a paragraph.</p><p>Another paragraph.</p>');
9
10// childNodes プロパティを使用して子ノードのリストを取得
11$childNodes = $fragment->childNodes;
12
13// 子ノードをループして情報を表示
14if ($childNodes !== null) {
15    foreach ($childNodes as $node) {
16        echo $node->nodeName . PHP_EOL;
17    }
18}
19?>

PHPのDOMDocumentFragmentクラスにおけるchildNodesプロパティについて解説します。このプロパティは、DOMDocumentFragmentノードが持つ子ノードのリストを取得するために使用します。DOMDocumentFragmentは、軽量なドキュメントの一部を表現するために利用され、XMLドキュメントの一部を構築する際に便利です。

サンプルコードでは、まずDOMDocumentFragmentオブジェクトをnew DOMDocument()とcreateDocumentFragment()を用いて作成しています。次に、appendXML()メソッドを使って、<p>タグで囲まれた2つの段落をフラグメントに追加しています。

$childNodes = $fragment->childNodes; の部分が、childNodesプロパティを使用している箇所です。このプロパティにアクセスすることで、フラグメントが持つ子ノードのリストがDOMNodeListオブジェクトとして返されます。引数は不要で、常にフラグメントの子ノードをリストとして返します。

取得したDOMNodeListは、foreachループで反復処理できます。ループ内では、各ノードのnodeNameプロパティにアクセスしてノード名（この例では"p"）を出力しています。PHP_EOLは改行コードを意味します。childNodesプロパティを使うことで、DOMDocumentFragmentが持つ子ノードを簡単に操作できるようになります。DOMDocumentFragmentが空の場合、$childNodesは空のDOMNodeListを返します。

childNodesはDOMDocumentFragmentの子ノードをDOMNodeListとして返します。DOMNodeListは配列のように扱えますが、厳密には配列ではない点に注意が必要です。foreachなどでループ処理を行うことは可能ですが、count()関数などは直接使えません。子ノードが存在しない場合でも、nullではなく空のDOMNodeListが返されるため、$childNodes !== null の条件は常に true となり、省略可能です。ノードの情報を安全に扱うためには、nodeNameなどのプロパティにアクセスする前に、$nodeがDOMNodeオブジェクトであることを確認する処理を加えることが推奨されます。