【PHP8.x】childNodesプロパティの使い方

childNodesプロパティの使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。

作成日: 2025年09月11日更新日: 2025年11月14日

基本的な使い方

childNodesプロパティは、DOMAttrクラスに属し、ノードの子要素のリストを保持するプロパティです。このプロパティは、ウェブページの構造を表すDOM（Document Object Model）の操作において重要な役割を果たします。

DOMAttrクラスは、HTMLやXMLドキュメント内で要素に付与される「属性」を表します。例えば、<a href="index.html">リンク</a>というHTMLタグの場合、href="index.html"の部分が属性にあたり、このhref属性がDOMAttrオブジェクトとして扱われます。

通常、DOMノードは他のノードを子として持つことができますが、DOMAttrオブジェクトは特別な性質を持ちます。属性は、その要素に対して追加情報を提供する単一の値を保持するものであり、要素のように他の子ノードを内包する構造ではありません。

そのため、DOMAttrオブジェクトのchildNodesプロパティにアクセスすると、常に空のDOMNodeListオブジェクトが返されます。これは、属性ノード自体が子ノードを持つことができない構造であるためです。プログラマーがDOMAttrオブジェクトに対して子ノードを期待してこのプロパティを参照しても、結果は常に何も含まれていないリストとなります。この動作を理解しておくことは、DOMを扱う上で非常に重要です。

構文(syntax)


1<?php
2$dom = new DOMDocument();
3$element = $dom->createElement('example');
4$dom->appendChild($element);
5
6$attribute = $dom->createAttribute('data');
7$attribute->nodeValue = 'value_text';
8$element->setAttributeNode($attribute);
9
10$domAttr = $element->getAttributeNode('data');
11
12$childNodeList = $domAttr->childNodes;
13?>

引数(parameters)

引数なし

引数はありません

戻り値(return)

DOMNodeList

DOMAttr::childNodes は、その属性ノードに紐づく子ノードのコレクションを DOMNodeList オブジェクトとして返します。このコレクションには、属性値に含まれるテキストノードや、もしあればコメントノードなどが含まれます。

サンプルコード

PHP DOM childNodesで子ノードを操作する


1<?php
2
3// DOMAttr オブジェクトの childNodes プロパティの例
4
5// 新しい DOMDocument オブジェクトを作成
6$dom = new DOMDocument();
7
8// 新しい属性ノードを作成
9$attribute = $dom->createAttribute('test');
10
11// 属性ノードにテキストノードを追加
12$attribute->appendChild($dom->createTextNode('attribute value'));
13
14// 属性ノードの childNodes プロパティを取得
15$childNodes = $attribute->childNodes;
16
17// childNodes の数を表示
18echo "Number of child nodes: " . $childNodes->length . "\n";
19
20// 各子ノードをループして表示
21foreach ($childNodes as $node) {
22    echo "Node type: " . $node->nodeType . "\n";
23    echo "Node value: " . $node->nodeValue . "\n";
24}
25
26?>

このサンプルコードは、PHP 8 の DOM 拡張における DOMAttr クラスの childNodes プロパティの使い方を示しています。childNodes プロパティは、属性ノード (DOMAttr オブジェクト) のすべての子ノードを含む DOMNodeList オブジェクトを返します。属性ノードは、テキストノードなどの子ノードを持つことができます。

まず、DOMDocument オブジェクトを新規に作成します。これは、DOM ツリーを操作するための出発点となります。次に、createAttribute() メソッドを使用して、新しい属性ノードを作成し、名前を 'test' とします。

作成した属性ノードに appendChild() メソッドを使ってテキストノードを追加します。テキストノードには、属性の値として 'attribute value' が設定されます。

$attribute->childNodes で、属性ノードの子ノードリスト（DOMNodeList）を取得し、$childNodes 変数に格納します。

DOMNodeList オブジェクトの length プロパティを使用して、子ノードの数を取得し、画面に出力します。

最後に、foreach ループを使って DOMNodeList 内の各子ノードを反復処理します。各ノードの nodeType (ノードの種類) と nodeValue (ノードの値) を画面に出力します。これにより、属性ノードの子ノードがテキストノードであり、その値が 'attribute value' であることを確認できます。

このコードを通じて、属性ノードが子ノードを持つことができ、childNodes プロパティを通じてそれらにアクセスできることを理解できます。

DOMAttrのchildNodesは、属性ノードが持つ子ノードのリストをDOMNodeListとして返します。属性の値は通常テキストノードとして格納されるため、要素の属性に対してchildNodesを呼び出すと、テキストノードが返されることが多いです。属性ノード自体に子要素を追加することは一般的ではないため、childNodesの利用頻度は低いかもしれません。しかし、属性値が複数のノードで構成されている場合などに利用価値があります。DOMNodeListはライブリストであるため、リストの内容を変更すると、元のDOM構造にも影響を与える点に注意が必要です。ループ処理を行う際は、ノードの削除や追加によって予期せぬ動作をしないよう注意してください。