【ITニュース解説】Eventbrite's search API is gone. Here's how to get Eventbrite, Meetup and Luma events in one list
2026年10月22日に「Dev.to」が公開したITニュース「Eventbrite's search API is gone. Here's how to get Eventbrite, Meetup and Luma events in one list」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
Eventbriteの検索API廃止などで、複数のイベントサイト情報をまとめるのが困難になった。Apifyのスクレイパーを使えば、Eventbrite, Meetup, Lumaのイベント情報を簡単に一括取得できる。集めたデータはAIでニュースレター作成などにも応用可能だ。
ITニュース解説
イベント情報を一元的に収集することは、システムエンジニアを目指す初心者にとって、しばしば複雑な課題となる。なぜなら、多くの人気イベントサイトは、それぞれのイベントデータを外部から利用する際に制約を設けているからだ。
例えば、Eventbriteは以前、公開されているイベントを検索するためのAPI(Application Programming Interface)を提供していたが、2020年にこの検索APIが廃止された。APIとは、ソフトウェア同士が連携するための窓口のようなもので、これによりプログラムからEventbriteのイベント情報を取得できた。しかし、今では自分が主催するイベントの情報しかAPI経由で取得できなくなり、「来月ロンドンで開催される全てのテクノロジーイベント」といった広範囲な検索は、APIからは行えなくなった。
また、Meetupもイベント情報を提供しているが、そのAPIはGraphQL APIという新しい形式に移行し、利用するにはOAuthアプリという認証システムを設定する必要がある。これは、APIの利用手順が以前よりも複雑になったことを意味する。さらに、AIやスタートアップ関連のイベントが多く掲載されているLumaというサイトには、そもそも一般公開されている検索APIが存在しない。
このような状況では、特定の都市で開催されるイベントのシンプルなリストを作成したい場合、Eventbrite、Meetup、Lumaという三つの異なるサイトから、それぞれ別々の方法で情報を集め、それらを一つにまとめるという手間のかかる作業が必要になる。これは開発者にとって非効率であり、初心者が取り組むにはハードルが高い。
この問題を解決するための一つの有効なアプローチとして、Apifyというプラットフォームで利用できる「Eventbrite, Meetup & Luma Events Scraper」というツールがある。このツールは、まさに前述のようなイベント情報収集の課題を解決するために開発されたもので、APIキーやログインといった煩雑な手続きなしに利用できる点が特徴だ。
このツールはApifyのウェブサイトから無料で試せる。Apifyの無料プランには月額5ドル分の利用クレジットが含まれており、小規模なプロジェクトであればこのクレジット内で利用できる場合が多い。ツールの使い方は非常にシンプルだ。まず、Apify上でこのActor(ApifyではツールをActorと呼ぶ)のページを開き、「Try for free」ボタンをクリックする。次に、イベントを検索するための条件を入力する。主な入力項目は以下の通りだ。
- Location(場所): 「London」や「Berlin」のように、イベントを検索したい都市名を指定する。
- Keywords(キーワード): 「AI」、「startup」、「python」といった、興味のある分野のキーワードを任意で入力できる。
- From date / To date(開始日 / 終了日): イベントの期間を任意で指定できる。例えば「次の7日間」といった設定が可能だ。
- Sources(情報源): Eventbrite、Meetup、Lumaの三つ全てから情報を取得するか、あるいは特定のサイトだけを選択できる。
- Max events per source(各情報源からの最大イベント数): 各サイトから取得するイベントの最大数を指定できる。
これらの情報を入力フォームに直接入力することもできるし、JSON形式というデータ記述言語を使ってまとめて入力することも可能だ。必要な情報を入力したら、「Start」ボタンをクリックするだけで、イベント情報の収集が開始される。
ツールがイベント情報を収集すると、どのサイトから取得した情報であっても、全て同じ統一された形式で出力される。これにより、異なるサイトからの情報を手作業で整形する手間が省ける。出力される主なデータ項目には、イベントのタイトル、URL、説明、開始日時、終了日時、開催場所の名前や住所、イベントがオンラインか無料かといった属性、主催者の情報、参加者数などが含まれる。
もし、元のサイトが特定の情報を公開していない場合、その項目は「null」として出力される。例えば、Lumaの公開フィードには説明が含まれないため、descriptionフィールドはnullとなる。収集されたデータは、CSV、Excel、JSONといった様々な形式でダウンロードできるため、他のアプリケーションでの利用も容易だ。都市のイベント情報だけでなく、オンラインイベントのみを対象にするためのオプションも用意されている。
このイベントスクレイパーは、単にイベント情報を収集するだけでなく、様々な応用が可能である。一つの具体的な活用例として、AIを活用した週刊ローカルイベントニュースレターの作成が挙げられる。
Pythonプログラミング言語を使えば、このスクレイパーからイベント情報を取得し、それを基にAIモデルにニュースレターの文章を作成させることができる。具体的な手順は、まずPythonのライブラリを使ってApifyのスクレイパーを呼び出し、例えば「ロンドンで次の7日間に開催されるAI関連イベント」といった条件で情報を取得する。取得したイベントのリストはPythonのプログラム内で扱えるデータとなる。
次に、このイベントリストを基に、AIモデルへの指示文(プロンプト)を生成する。プロンプトには、「ロンドンのAIイベントに関する、短く友好的な週刊ニュースレターを作成してください。最も興味深い10件を選び、曜日ごとにまとめ、各イベントを1文で説明し、リンクを含めてください。以下のリストのイベントのみを使用してください」といった具体的な指示と、取得したイベントの詳細情報を箇条書きで含める。この生成されたプロンプトを、ClaudeやChatGPTのようなAIチャットボットに貼り付けるか、それぞれのAPIを介してプログラムから呼び出すことで、AIが自動的にイベントニュースレターの原稿を作成してくれる。
さらに、Apifyの機能を使えば、この一連のデータ収集とAIへのプロンプト生成を自動化できる。Actorの設定でスケジュールを設定することで、例えば毎週特定の曜日に自動的にスクレイパーが実行され、新しいイベント情報が収集されるように設定できる。これにより、手動での作業なしに、毎週更新されるニュースレターのデータ側を構築することが可能になる。
他にも、このイベントスクレイパーは様々な用途で活用されている。例えば、定期的にイベントを開催する主催者のリストを収集し、リードリストとして利用することが可能だ。主催者名や主催者のURLといった情報から、会場、スポンサー、ケータリング業者、イベント管理ツールを提供する企業などが、潜在的な顧客を見つけるための出発点とすることができる。また、複数のイベントサイトからの情報を単一のフィードとして利用できるため、都市ごとのイベントカレンダーアプリやウェブサイトを構築する際にも役立つ。市場調査のツールとしても有用だ。特定の都市でどのようなトピックのイベントが増加しているか、無料イベントと有料イベントの割合はどのくらいか、一般的なチケット価格の傾向はどうかといった市場の動向を分析するためのデータ収集に利用できる。
コストについても触れておく。Apifyでの料金は、保存されたイベントの数に基づいて計算される。執筆時点では、1,000件のイベントあたり5ドルという価格設定だ。例えば、毎週100件のイベントを収集してニュースレターを作成する場合、1ヶ月で約400件のイベントを収集することになるため、月額約2ドル程度の費用がかかる。これは、Apifyの無料プランに含まれる月額5ドルのクレジット内で十分賄える範囲だ。
いくつか知っておくべき注意点もある。EventbriteとMeetupのキーワード検索は、単語の表面的な一致だけでなく、意味的な関連性も考慮して結果をランキングするため、検索キーワードと完全に一致しないイベントも含まれる場合がある。一方、Lumaはイベントのタイトルや主催者名に含まれる単語に直接一致するものを検索する。また、Lumaは検索時にユーザーの現在地に近いイベントを優先的に表示する傾向があり、MeetupとLumaでは検索半径の設定が適用される。そして、このスクレイパーで収集されるのは、あくまで一般に公開されているイベント情報のみである。もし、特定のサイトや、必要な情報フィールドが不足していると感じた場合は、Actorの「Issues」タブから開発者に問題を報告することも可能だ。このツールは、イベント情報の収集と活用において、多くの時間と労力を節約し、初心者でも高度なデータ収集とAI連携を試す良い機会を提供するものだ。